東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所 共同研究「子どもの生活と学び」研究プロジェクトによる子どもたちの読書行動の実態や読書行動に影響する要因に関するデータが公表された。
調査結果からは、約半数の子どもの読書時間が0分であること、学年が上がるにつれて読書ばなれが進むこと、過去7年間で読書時間がわずかに減少していることなどが明らかになった。
さらに、同じ親子を7年間追跡したデータの分析からは、幼少期の読み聞かせや早期の読書習慣の形成がその後の読書行動に大きく影響していることが判明。
この結果は、読書の大切さを裏付ける結果となったように思う。良き師、良き友、良き書物と言われるように読書は第三の師である。
高学年につれて読書量が減るのは、勉強(塾)や部活などで忙しくなるからもあると思うが、中毒性のあるSNSの利用もあるだろう。大切な時期に読書をしないのはもったいないなと思う。
自分の経験になるが、読書によって見たことも行ったこともない土地や出来事に思いを馳せ、あこがれを持つことによって自分自身の目が知らずしらず外の世界へと向かっていったように思う。
巷にあふれる本当なのかどうかわからないニュースに翻弄される現在、書物が複数の手を経て出版されることを考えるとまだまだ確かな情報源であるし、いろいろな人生を垣間見ることもできる。
やはり読書は必要なものだと思う。
また、先のデータでは多読層ほど理解・思考・表現に対する自己評価が高かった。
一方で不読層では、ニュースへの関心や自信、将来の目標などに対する肯定率が低くなっている結果であった。
読書は視点を自分からより離れたところに持っていくこともできるし、また自分の内面を見つめなおす機会をももたらすこともできる。改めて読書の大切さを感じることとなった。
10月27日から読書週間が始まる。この機会に読書を楽しんでみようか。

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